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東洋的な速読術の特徴は?
記号であるアルファベットとは異なり、表意文字である漢字はもともと字自体に多様な意味が含まれているため比較的短文で多くの情報を伝えることができます。その典型例が、漢詩に代表される詩歌文化です。
律詩などの作品はそれ自体が絵画的なビジュアルイメージを想起させる芸術性をもつことから、一読で即、多くの情報を読みとるというアプローチが東洋における速読術の基本となったのです。
欧米の速読術のようにロジカルなテクニックではなく、一種の瞬間記憶的な速読術である点に東洋的な特色があります。今日の私たちが速読術をマスターしたいと思うとき、まずその目的を明確にしなければなりません。
ひと口に読書といっても、対象が小説と専門書では内容の把握や理解における重要度が異なってくるからです。TPOに合わせて速読のスタイルや方法、心がまえを考えなければならず、速読術はひとくくりにしてしまえるほど単純なものではないことを最初に理解しておきましょう。
速読の目的のちがいは、読後の知識の定着にもかかわってきます。たとえば小説であればストーリーの展開や結末を楽しみ、その余韻にひたったり、作品を読み終えたという満足感が得られればいいのです。一方、知識を習得することが目的の場合は、本の内容を確実に自分の知的財産として定着させることがポイントとなります。
速読術の練習法